ロボット宇宙飛行士になるための12の試練 その6:オフガス試験

オフガス試験とは、KIROBOを構成する部品や材料から、宇宙ステーションで有害なガスを出さないかどうかを確かめるための試験です。宇宙ステーションは密室空間ですから、もし有害なガスが発生してしまったら、非常に危険。宇宙飛行士の健康状態に悪影響を与える可能性すらあるのです。

KIROBOには、塗料や接着剤なども使われているため、この試験に対しては慎重に準備が進められました。まず、KIROBO組み立て前に、部品の状態で予備試験を行い、どの部分からガスが出やすいかをチェック。その上で、本試験前に、KIROBOを高温下に置いて、ガスを出しきる作業をしました。日焼けマシンのような装置に約50度で72時間、KIROBOはそこで日焼け、ではなくガス抜きを行ったのです(これをベーキング作業といいます)。

本番では、事前の試験対策の効果を発揮し、無事に合格。KIROBOは宇宙ステーションのキレイな空気を汚すことなく、宇宙飛行士の皆さんと過ごせることになりました。